痴漢で罰金を支払うと前科はつく?生活への影響と不起訴との違い

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刑罰

痴漢や盗撮は、放火などの凶悪犯罪と比較すると「軽い罪だから簡単に解決できるはずだ!」とイメージされる方もいらっしゃるかと思います。

しかし残念ながら事はそう単純ではありません。

「痴漢で逮捕された」とひとことで言っても、初犯の人もいますし常習の人もいます。また適用される法律や刑罰にはいろいろな種類があります。

特に今回は「痴漢」と「罰金」「前科」に焦点を当てて、この件について考えてみましょう。

1. 痴漢とは

よく勘違いされがちですが、「痴漢罪」という罪はありません。

  • 迷惑防止条例(各都道府県等が定める条例)
  • 強制わいせつ罪(刑法176条)

のどちらかが適用されることがほとんどです。

どちらが適用されるかは状況や程度によって変わってきます。例えば下記のように判断されることが多いです。

■迷惑防止条例違反
・衣服の上から胸や下半身を触った、などという場合

■強制わいせつ
・衣服の中に手を入れて、身体を直接触った
・衣服の上からであっても、長時間身体を触り続けた、などという場合

これを踏まえて、具体的な罰金額を次の表にまとめます。

2. 痴漢の刑罰と生活への影響

2-1. 痴漢と罰金・懲役の相場

 罰金と懲役
迷惑防止条例違反(東京都)6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金
迷惑防止条例違反(神奈川県)1年以下の懲役または100万円以下の罰金
強制わいせつ罪6ヶ月以上の懲役(罰金なし)

痴漢の刑罰に関しては迷惑防止条例違反の場合は各都道府県によって刑罰の内容が異なります。

例えば東京都、埼玉県、千葉県では通常の痴漢行為者の場合では6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金になりますが、神奈川県の場合には1年以下の懲役または100万円以下の罰金の刑罰となります。

一方、強制わいせつの刑罰は「6ヶ月以上の懲役」であり、たとえ初犯であっても罰金刑はありません。痴漢の強制わいせつの場合、通常は「執行猶予」か、もしくは示談して「不起訴」を目指すことになります。

2-2. 痴漢の罰金・懲役の相場(常習)

 罰金と懲役
迷惑防止条例違反(東京都)1年以下の懲役または100万円以下の罰金
迷惑防止条例違反(神奈川県)2年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金
強制わいせつ罪6ヶ月以上の懲役(罰金なし)

また通常の場合、初犯の場合と、常習の場合にでも刑罰の相場が異なります。

例えば東京都、埼玉県、千葉県の迷惑防止条例違反では、常習者の痴漢行為の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金になり、神奈川県では常習者の場合は2年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金になります。

■参考記事:痴漢の罪名!迷惑防止条例違反と強制わいせつ罪は大違い

2-3.前科の生活への影響

「罰金刑」は懲役に服する代わりにお金を支払う、というものなので、刑務所へ行く必要はありませんが、刑罰の一種であるので、もちろん「有罪扱い」であり前科がつくことになります。

罰金刑を軽く考えて、罰金を支払って済ませてしまおうと考える方も多いですが、前科は今後の生活の影響、特に就職や職場生活への甚大な影響をもらたすことになります。

2-3-1. 解雇の可能性

自分の勤務先の就業規則を確認したことがある方はいらっしゃるでしょうか。

就業規則には「刑事事件で有罪判決を受けた場合、解雇する」などと書いてあることがあります。

「バレなければいい」と思うかもしれませんが、万が一それが明るみに出た場合、「有罪判決を受けた」だけでなく「それを黙っていた」という事実も追加されてしまいますので、非常に不利な立場になることが考えられます。

2-3-2. 再就職・採用で不利になる可能性

再就職の際や採用面接の時など、賞罰について聞かれたり、履歴書に書くことを求められたりすることがあります。

罰金刑となったのに、面接で「前科はない」と回答したり、履歴書に「賞罰なし」などと記載した場合、虚偽の回答をした、ということになってしまいます。

もちろん警察や検察、裁判所から情報が漏れることはありませんが、過去の新聞記事やインターネットの書き込みなど、情報源はいろいろとあるのです。

何かの拍子に前科があることが明るみに出ると、それは「経歴詐称」「告知義務違反」などに該当し、「不採用」もしくは「内定取り消し」となってしまう可能性が高くなります。

3.痴漢で、前科をつけない方法とは

痴漢をしても罰金刑にならず、前科がつかない方法があります。まず「起訴」「不起訴」について基本的なことから確認しましょう。

3-1.不起訴と前科の関係

そもそも「起訴」とは、検察による取調べの結果「裁判にかけて量刑を判断するべき」という結論が出ること。

一方「不起訴」とは、検察による取調べの結果「裁判にかけなくてよい」という判断がでる、というものです。不起訴になった場合、前科もつきません。

痴漢で逮捕されたとしても、不起訴になれば、最悪の解雇という事態を防げる可能性が高まります。

また、不起訴となった場合は即釈放されますから、期間によっては会社に逮捕の事実さえ知られずに済む可能性もあります。

3-2.略式起訴と前科の関係

また「起訴」の中には「略式起訴」という手続きも含まれます。略式起訴とは実際の裁判は行わず、書類だけで量刑等を決める簡略化された手続のことです。

略式起訴にするためには

  • 簡易裁判所の管轄であること(軽微な事件であること)
  • 本人が罪状を認めていること
  • 100万円以下の罰金刑であること

などの条件があります。

ただし「強制わいせつ」の場合は罰金刑がないため略式起訴にはなりません

もしも「迷惑防止条例違反」の痴漢で逮捕された場合は略式起訴になる可能性があります。

ただ略式起訴は簡略化された手続きではありますが、この場合も「前科がついてしまう」ことになります。

3-3.不起訴にするには?

それでは、起訴・略式起訴されず、不起訴を目指して前科をつけないためにはどうすればよいのでしょうか。

不起訴には大きく分けて3種類あります。

  • 嫌疑なし
  • 嫌疑不十分
  • 起訴猶予

この3つの中から「痴漢をしたことを否認せず認める」のであれば「起訴猶予」を目指します。

起訴猶予とは検察が「有罪の可能性はあるが、本人の反省の様子や示談成立などの状況を踏まえ、今回は起訴しない」という判断をすることです。

そのためには「被害者との示談」が不可欠です。

しかし、拘束されている被疑者本人や家族などが、被害者と連絡を取って示談をすることは実はほぼ不可能です。後述しますが、弁護士の力が必ず必要になります。

(※なお「痴漢をしていない。私は冤罪である」と主張するのであれば、「嫌疑なし」「嫌疑不十分」のどちらかになるよう、証明していかなくてはいけません。それについても拘束されている被疑者本人やその家族・友人らがその作業を行うには限界があり、弁護士の力を借りる必要が出てきます。)

4.痴漢不起訴には弁護士に相談することが必須

被疑者や家族だけでは、不起訴に持ち込むのは非常に難しいのが実情です。

被害者は大抵、被疑者がたとえ初犯であっても、それとは関係なく強い嫌悪感を抱いており、被疑者本人はもちろん、その関係者との接触も嫌がることがほとんどです。

しかし専門家である弁護士が間に入ると、少なくとも聞く耳を持ってくれるようになる、などということもよくあります。

刑事事件に強い弁護士は、そういった被害者心情に寄り添いながらも、示談を進める経験を持っています。

相談が早ければ早いほど、不起訴に持ち込める確率は上がると言えます。

刑事事件はスピードが命です。

家族が痴漢で逮捕されてしまったら、まずは弁護士へ相談しましょう。

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弁護士に相談することで、これらの問題の解決が望めます。
後悔しないためにも、1人で悩まず、今すぐ弁護士に相談しましょう。

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