三鷹バス痴漢冤罪事件とはどんな事件?

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痴漢事件は相次いでいますが、その一方で痴漢冤罪事件の数も増えています。

実際には痴漢を行っていないのに、痴漢をしたと犯人扱いされていきなり逮捕されて、会社もクビになって、家族も失ってしまう…このようなことが普通に起こり得るのです。

ここでは有名な痴漢冤罪事件である三鷹バス痴漢冤罪事件について説明していきましょう。

三鷹バス痴漢冤罪事件とはどんな事件なの?!

三鷹バス痴漢冤罪事件は2011年12月22日JR吉祥寺駅から京王線仙川駅に向かうバスの車内で起こりました。被告男性は脱着がしやすいように肩紐を伸ばしたリュックをお腹側にあてて乗車しました。

吉祥寺から8つ目の停留所の手前で前に乗車していた女性が被告男性をにらんで何かをつぶやきました。しかし被告にその心あたりはないもののトラブルを回避するためにごめんと言ってしまいます。

すると女性は被告の手をとっておりましょう言われたため、降車。

降りたバス停で痴漢をしていないとはっきりと伝えて立ち去ったところ、バスの運転手と若い男性が追いかけてきて痴漢の犯人として取り押さえられてしまったのです。

身柄拘束28日間では警察に威圧される

被告は冤罪だと無罪を訴えていたので身柄拘束は28日間にもおよびました。

その間警察では、有罪にすることと威圧され、検察では認めないなら検察から出さないと脅しをかけられたこともあったそうです。しかし被告は一貫して自白しなかったのです。

この事件には証拠がない!

三鷹バス痴漢冤罪事件に置いては、犯行を裏付けるための客観的な証拠がありませんでした。

逮捕された夜に警察が行った微物検定においても、被害者である女子高校生のスカートの線維片は検出されませんでした。また車載カメラにおいてもバス内でお尻を触るという場面は映っていませんし、他の乗客も被害者の女子高生も痴漢をした瞬間は誰も見ていないのです。

犯行があった時間帯には、被告は交際相手へメールを打つために携帯電話を操作しており、送受信記録やバスの車載映像によって裏付けられています。

なぜこの事件で有罪判決が出てしまったのか?

2013年5月の1審判決では、被害者の証拠だけで被告を有罪判決に導いています。

携帯を触っていたことからも右手で痴漢行為をすることは不可能に近いと認めながらも、左手がつり革を持っていると確認できるのは全ての時間ではないことから、カメラに搭載されていない時間帯の左手は何をしているのか分からないと指摘して、左手で痴漢に及んだのでは?!としたのです。

高裁で無罪を獲得

一審での有罪判決が下りましたが、被告側が冤罪であることを主張。高裁では女子高生がリュックの接触を痴漢と勘違いしてしまったという疑いも残るため、被告の主張を採用しました。

高裁では合理的な疑いが残る、犯罪の証拠がない、一審判決は事実誤認があるなどの判決が下りました。

その上で一審判決について「証言を全面的に信用したのは誤りで、論理の飛躍がある。判断に慎重さを欠いていた」と厳しい批判を述べられました。

本当に痴漢を行っていないのであれば、自白を強要されても、やってもいないのにやったと嘘は言わずに正直に話すべきと考えられる事件でもあります。

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