巧妙化する盗撮の手口や器具。些細な注意だけで抑止力に!
盗撮の手口や器具は年々巧妙化しており、外部からの観察ではほとんど見分けがつかないケースがほとんどです。
盗撮された映像はデータとして処理することができてしまうため、撮影後にSNSや動画サイトといった不特定多数の目に触れる場所で拡散されてしまうと大きな被害に発展してしまう可能性があります。
スマホを使った盗撮はほんの出来心の一般人でも巧妙に行うことができてしまいますから、人の多い場所に行く時には常に盗撮の被害に遭ってしまうことを考慮しておかなくてはなりません。
ここでは盗撮が行われやすい場所や、手口として使われることの多い方法について解説します。
盗撮犯は「無警戒な人」を狙いますので、手口について基本的な知識を身につけ、気をつけているそぶりを見せるだけでも対策になります。
1.盗撮が多い場所について
まずは盗撮が行われやすい場所について知っておきましょう。
駅の階段やエスカレーターなど「定番のスポット」とされるような場所に関しては警察も盗撮犯がいないか日常的に警戒しているものですが、盗撮犯側もネット情報などを元につかまりにくい場所をつねに物色しています。
どういう場所で警戒が必要なのかを知っておくことで盗撮の被害にあう可能性はぐっと低くなりますから、以下のような場所に行く時には注意しておきましょう。
1-1.更衣室やトイレ
更衣室やトイレなどは狙われやすい代表的な場所なので、気をつけているという方も多いと思います。
その分、盗撮犯の手口も巧妙化しており、盗撮盗聴の器具も小型化して発見しにくくなっていますから注意が必要です。
次のような場所には小型カメラが設置されているケースが多いですから、怪しいものが設置されていないかをチェックするようにしましょう。
ポスターの裏
ポスターにごく小さな穴を開けて、裏からのぞかせるかたちでCCDカメラなどを設置するのはよくある手口です。
直径1mm程度あれば設置できてしまう小型カメラなども市販されていますので、個室に貼られているポスターなどがあるときには裏を一度チェックしてみる必要があります。
コンセントやケーブルタップの中
コンセントやケーブルタップは盗聴器具を設置するのに最適な場所ですので、自宅や外出先では注意が必要です。
これらの場所に設置されている器具は他の部品と見分けがつきにくいので発見しにくいのですが、市販の盗聴盗撮発見センサーなどを使えばすぐに見つけることができます(気になる場所に近づけることで電波を感知するタイプの携帯センサーが市販されています)
消臭剤などの小物の影
トイレでは消臭剤や掃除用具などの陰に隠す形で盗撮器具が設置されていることがあります。
なんでこんなところに?と感じるような怪しい位置にこれらのものが置いてあるときには使用を避けるようにしましょう。
カバンや上着などを位置的にさえぎるかたちで置ける場合にはおくと良いです。
1-2.電車内での盗撮対策
電車内は盗撮犯にとっては盗撮を行う絶好の場所です。
盗撮の専門サイトなどをみると電車内でスマホで撮影した卑猥な画像をアップロードをしている例もあり、盗撮にあってしまった際の被害は計り知れません。
電車内での盗撮はスマホを使ったものがメインになりますが、シャッター音がならないようにする設定やカメラ起動中にも画面に何も表示されないようにする方法などは、専門知識がなくてもアプリ等で簡単に導入できてしまうことを知っておきましょう。
今やスマホはほとんどの人が使っていますし、撮影方法が巧妙化しているために現行犯で注意をするなどは非常に難しい状況と言わざるをえません(言い逃れの手段はいくらでもあり、捕まえたとしてもスマホを破壊するなどして証拠隠滅されてしまう可能性があります)
電車内で盗撮に合わないための対策
対策としてはとにかく「撮影されるような姿を見せないこと」しかありません。
電車が混み合っているとき、あるいは逆にとても空いているときも注意が必要です。
夏場は薄着になりがちですが、席に座るときなどは居ずまいを正すように注意するほか、居眠りなどをしてしまわないように注意しておくようにしましょう。
1-3.エスカレーターや階段の付近
駅のエスカレーターや階段付近は盗撮にとっては絶好の犯行場所になりえます。
手口としてはスマホ撮影が多いですが、ボールペンや腕時計タイプの盗撮カメラなどが使われることもあります(メガネタイプなどもあるので外部から判別するのはほとんど不可能です)
代表的な盗撮スポットと言われるような場所では警察も警戒していますが、自分でも盗撮の対象になってしまわないように注意しましょう。
エスカレーターや階段を登る時にはバッグでガードするほか、足元に気をつけるそぶりで後ろを一度振り返るだけでも対策になります。エスカレーターが混み合っている時には手すりに背をつけるような形で立つだけでも対策になります。
1-4.女性しか出入りできない場所にも注意
男性が盗撮器具を女性に渡して脱衣所などに入ってもらい、設置を代行してもらうなどの手口は少なくありません。
女性自身が盗撮データなどをインターネット経由で売るなどしてビジネス化している事例も多いので「女性しか入れないところだから大丈夫だろう」と考えてしまうのは危険です。
プールや温泉、銭湯などの脱衣所などについては施設管理者側も気をつけている場所ではありますが、不審なものがあったら近づかないなど、自分自身でも対策を考えておきましょう。
1-5.本屋での立ち読み
立ち読みに夢中になっている時には警戒が薄れてしまうものですから、その隙をねらっている盗撮犯は少なくありません。
手口としてはカバンや靴などに小型のカメラを仕込む方法が多いです。
外から判別するのはほとんど不可能ですから、怪しい人が近づいて来たら離れることで盗撮を防ぐしかありません。
大型書店の雑誌売り場などでは男女関係なく客が出入りするので、長時間の立ち読みは避けるとともに、横に怪しい男性が来たときなどにはすみやかに離れるようにしましょう。
1-6.店内の接客中
カバンの中などに盗撮カメラをしのばせ、接客を受けるのを装ってスカートの中などを撮影するのもよくある手口です。
服飾店などでスタッフの仕事をしている人は売り物の服を着用するよう指示されることもあると思います。
しゃがんだときなどにも下着が見えてしまわないようなものを選ぶとともに、女性向けのショップに男性が入ってきたときなど(彼女や妻へのプレゼントが買いたくて、といって入ってきます)、不自然な客が来店した時には警戒が必要です。
2.盗撮に使われる手口や器具
盗撮に使われる手口や器具としてどういうものが多いのかについて知っておきましょう。
自宅や出かけ先でこういったものを見かけた時には「ひょっとして盗撮されているかも?」と気をつけておくだけで対策になります。
2-1.スマホ(iPhone)
もっとも盗撮の手口として多いのがスマホのカメラ機能による撮影です。
スマホに関しては「カメラを起動したらシャッター音がなるし、撮影していたら画面に表示されるのでは?」と思われる方も多いかもしれませんが、アプリを使えばこれらの機能はすべてオフにすることができてしまいます。
2-1-1.スマホ盗撮への対策は?
スマホは誰でも持ち歩いて電車などでも常に画面を見ていてもまったく怪しまれることがありません。そのため、スマホによる撮影は外部から判断はできないことを前提に対策を考える必要があります。
対策としてできることは「被写体にならないこと」が第一です。
怪しい人が近づいて来たら離れるほか、人の多い場所に出かける時には露出の多い服装は避けるようにしましょう。
2-2.小型カメラやデジカメ
近年ではカメラは技術の進歩に従って超小型化している上に、ネットショップなどで簡単に購入できるようになっています。
小型カメラには設置型と移動型があり、直径で1mm程度でもカモフラージュできる穴があれば設置できてしまいます。
カバンや靴にこれらの小型カメラを仕込む手口は定番ですので、ここでもスマホの場合と同様に被写体とならないことを第一の対策とせざるを得ません。
あなたの自宅や、オフィス内のあなたの座席付近ににこれらの小型カメラを設置されてしまうことも考えられますので、普段と違う位置に小物が移動されたり、見覚えのないものが置かれていたりした場合には必ずチェックしておきましょう。
2-3.その他身に付けるものに偽装したもの
盗撮関連のショップをのぞいてみると、「よくこんなこと考えるものだな…」と思えるほど、身に付けるものに偽装した盗撮カメラが売られています。
ペン型カメラや腕時計型カメラ、車のキー型カメラにメガネ型カメラなど、外からの見た目ではもはや判別することができません。
ただ、専門ショップでよく売れているタイプのものなどは見慣れておくと実際に見かけた時に判別しやすいという面もありますから、これらの器具を販売しているショップを一度見ておくと良いでしょう。
3.盗撮に遭わないための対策まとめ
盗撮に遭いやすい場所や偽装されやすい器具などについて解説させていただきましたが、対策としてできることについてまとめておきます。盗撮犯は普段から警戒している人とそうでない人とは敏感に察知するものです。
日常で盗撮されているかも?と感じた時には以下のような対策をとることで被害にあう可能性をぐっと減らすことができますから、知識を持っておくことは大切です。
3-1.常に周りに気を配る(後ろを振り返る)
スカートをはく場合には背後からの盗撮に注意しましょう。
階段やエスカレーターを登る時にはカバンでブロックするほか、後ろを振り返ってから登るだけでも盗撮犯からすると「警戒されている」と感じるので盗撮対策として有効です(盗撮犯はあえて警戒している相手を盗撮しようとはしません)
3-2.エスカレーターでは体を斜め向きにして立つ
エスカレーターでは手すり側に背を向けるように立つことで盗撮をブロックすることができます。
自然な姿勢でも対策をとることができますので、人の多い場所でエスカレーターに乗る時には注意しておきましょう(盗撮犯はこういった姿勢をとっている人は狙わない傾向があります)
3-3.注意散漫にならないよう気をつける(歩きスマホ、イヤホン等)
歩きスマホやイヤホンで音楽を聴きながら歩いているとき、通話しながら歩いているときなどは警戒感が薄れてしまうものです。
盗撮犯は何よりも「警戒していない人」をねらっているものですから、注意散漫の状態でいること自体がリスクを招いていることを理解しておきましょう。
歩いている時以外にも書店やコンビニでの立ち読み、勤務先での休憩時間なども注意が必要です。
3-4.盗撮発見器や専門家への依頼
自宅などに盗聴器や盗撮カメラを設置されているかも…と思うと不安で眠ることもできないという方も多いかもしれません。
その場合には盗撮発見器を使って調べるほか、盗撮対策の専門家(探偵など)に依頼することも検討してみると良いでしょう。盗撮器具からは特殊な周波数の電波が出ているケースが多いですから、盗撮発見器を使うと盗撮器具を発見できる場合があります。
専門家に依頼した場合には、部屋1室ごとに料金が発生する形や、調査に必要になった時間毎に料金が発生するという形で依頼を受けてもらえる場合が多いです。