痴漢Q&A

監修
弁護士相談Cafe編集部
本記事は痴漢・盗撮弁護士相談カフェを運営するエファタ株式会社の編集部が執筆・監修を行いました。
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よくある質問

Q.痴漢で検挙されました、示談金をできるだけ抑えようとすることは悪いことでしょうか?

実際に痴漢をしてしまったのなら、被害者から示談を取り付けることが弁護活動の中心をなすといっても過言ではありません。起訴前の刑事弁護活動で示談を取り付けることで不起訴処分を取り付けることができます。

しかし、示談できたからと言って常に不起訴処分になるわけではありません。示談金額が低すぎる場合、検察官は略式起訴をして罰金刑を科すことが一般的です。ですから、示談金をできるだけ低額に押さえることが必ずしも良いとは言えません。

示談金の相場は罰金刑が科される場合の罰金と同等の額を目安と考えるのが良いでしょう。

Q.痴漢をして逮捕されましたが、10日間の勾留を避けることはできますか?

弁護士が検察官に対して、必ず出頭することの誓約書、被害者と示談することの誓約書などを提出して、検察官が勾留請求せずに保釈することは少なからずあります。

刑事事件における示談書については詳しくは「刑事事件の「示談書」の書き方を分かりやすく解説!」の記事をご参考ください。

しかし痴漢が悪質な場合には弁護士が交渉しても勾留請求となってしまう場合もあります

初犯の場合や犯行が悪質でない場合は弁護士に依頼すれば、殆どの場合は勾留を避けることができます。

弁護士が検察官から被害者の連鎖先を教えてもらい、できるだけ早く示談を取り付けて、告訴取り下げを取り付けることができれば釈放、不起訴処分となります。

通常はできるだけ早く示談を取り付けて釈放されて仕事に復帰できるように弁護活動をすることになります。

Q.痴漢の示談は取り付けやすいのでしょうか?

痴漢の内容が悪質な場合には、簡単には示談に応じてもらえないと言っていいでしょう。被害者感情を考えれば当然のことかも知れません。

特に、被害者が未成年の場合には、法律上、示談は被害者の親権者(両親)とすることになりますが、被害者が高校生前後かそれ以下の場合には両親が加害者を許せないとして示談に応じてくれない場合もあるからです。

この場合には、示談金額を通常よりも大幅に上げて謝罪の誠意を示して示談を取り付けるしかありません。それくらい痴漢被害者およびそのご家族の心境は、示談交渉の大事な要素となるのです。

しかし一般的には弁護士に依頼すれば示談は取り付けやすい場合が多いです。

Q.示談金として通常どれくらい支払うものですか?

あくまで目安ですが、極めて悪質ではない痴漢で数十万円かと思います

以前と比べて示談金は高額になってきています。あとは被害者がどう判断するかです。

示談については詳しくは「痴漢で被害者と示談する流れ。示談金・慰謝料の相場は?」をご参考ください。

Q.示談ができなかった場合には必ず起訴されて正式な刑事裁判を受けるのですか?

初犯であれば、迷惑防止条例違反の場合(強制わいせつ罪に該当しない程度の場合)は略式起訴による罰金刑となります。

悪質な痴漢で強制わいせつ罪に該当する場合には、略式起訴による罰金刑にはならず起訴されて正式裁判となります。また、以前にも起訴されていて執行猶予中とか、執行猶予期間満了後5年未満の場合には実刑となるでしょう。

迷惑防止条例違反や強制わいせつ罪については「痴漢の罪名!迷惑防止条例違反と強制わいせつ罪は大違い」の記事もあわせてご参照ください。

また被害者側が示談に応じてくれなくても、不起訴処分となる可能性はあります。

相応の弁償をするとともに(受け取ってもらえない場合には供託などで対応)、示談を取り付けることができなかったとしても相応の事情があれば、弁護士に示談交渉経過報告書を提出してもらい、痴漢が軽微なものであれば、検察官が不起訴処分と判断する可能性は残されています。

Q.痴漢してないのに逮捕、勾留されることってあるのですか?

残念ながら、駅事務所へ行くと警察へ引き渡されて「やった」前提で高圧的な取り調べがされたり、やったと認めて自白すればすぐ釈放だなどと促されることは少なくないようです。

よくある例として、満員電車で揺られてたまたま女性に手が触れただけで痴漢をしたと誤解されることがあります。

当然、やっていないことは否認すべきですが、それでも警察が逮捕するというなら早急に弁護士に接見に来てもらい、その後の対応を検討しましょう。

逮捕せずに繊維を採取のみもあり

数年前に「それでも僕はやってない」という映画が社会的に大きな波紋を呼び、痴漢冤罪が問題となったことから、最近はかなりの確率で逮捕勾留されるようなことはなくなったと言われています。

しかし、第三者が目撃していて、さらに痴漢の程度が単に手が触れたような軽微な内容ではない場合に、本人が頑なに否認し続けていると逮捕・勾留される可能性が高いと言えるでしょう。

また、目撃証言が曖昧で、痴漢の程度が軽微で痴漢冤罪の可能性が高いと警察が判断した場合には、逮捕せずに手についた繊維を採取するなど簡単な調査だけで帰宅できる場合もあります。

日本の痴漢事件の現状

しかし目撃証言が明確なのに、否認をし続ければ、取り調べ官や検察官の心証次第では、逮捕だけでなく10日間の勾留となる可能性が高まる現実があります。こうなると、長期休暇の理由を会社に説明できない、または勾留の事実を会社に知られることで、会社を解雇されたり、自営業者でも風評被害で仕事に支障がでることが考えられます。

しかも、たとえそうなっても警察は何の賠償もしてくれません。疑われた挙句、社会生活に甚大な被害を受けてしまいます。

これが日本の痴漢逮捕の現状なのです。

誤認逮捕された場合に否認を貫くかどうかは大変悩ましいところです。最終的には本人が対応を決めるしかないのですが、否認を貫くのであれば、証拠集めが絶対不可欠ですし、検察官や裁判官への客観的な交渉ができる唯一の人物である「弁護士」に弁護を依頼したうえで、弁護士に動いてもらって勾留されないように働きかけてもらうことが重要です。

弁護活動によって、勾留請求が却下される可能性もありますし、不起訴処分になる可能性も出てきます。

ご自身一人がどんなに無罪を主張しても、警察や検察官、裁判官は検挙したからには有罪を確定させねば面子や成績に関わるので、「疑わしきは罰する」という望ましくない結論へ導こうとするかも知れません。

Q.痴漢扱いされたら駅事務所に行ってはいけないって本当?

自分は何もしていないのだから、駅員の前で身の潔白を訴えればわかってもらえると考える人がいます。

しかし、それは得策ではありません。鉄道会社では、痴漢のマニュアルが用意されているのが通常で、あなたの言い分など一切聞かずに警察に引き渡すだけが職務だと思っている駅員が多いようです。

そしてその後、警察に引き渡されてしまうとその場で現行犯逮捕され、否認を続ける限りは留置場で約3週間もの厳しい勾留生活が待っています。

会社員なら、逮捕勾留の事実が伝わっただけで会社をクビになる危険性もあるのです。

それで、よく

・『絶対に駅事務所に行ってはいけない!』
・『駅員室に行ったらもう終わりだ!』
・『女性に連絡先を伝えてその場を立ち去れ!』

という意見を見かけますが、逃亡の恐れありと判断されると、身分証を提示しても逮捕されることがあるそうです。

ただ、大人しく駅員室へ向かう前に、やってみる価値はあると思います。

駅員がくるまでのわずかな時間に、周囲の善意ある人に取り押さえられたりしないように紳士な態度で、携帯番号と住所をメモに書いて女性に手渡すという態度がサラッとできるかどうかにかかっています。

同時に、周囲にいた人から証人を探して簡単に事情を説明して連絡先をその場で聞くことです。そして帰宅したらすぐ「痴漢冤罪に詳しい弁護士を探す」ことです。

当サイトでも全国の「痴漢に強い弁護士」を掲載しているのでご参考ください。

痴漢冤罪の場合はとにかく物証がありませんので、被害者の声が真実味があればあなたの弁解が聞き入れられない可能性が高いです。

Q.やってないのに警察や検察官に信じてもらえず、起訴されたらどうしたらいいのですか?

弁護士をつけて、女性の証言の矛盾点や捜査段階での被害女性の供述の矛盾点や変遷の理由を追及し、被害女性の証言の信用性を弾劾していくことになります。

裁判所は被害者の証言を信用する傾向が強く、痴漢冤罪を裁判所に認めてもらうことは容易ではありません。かつては99.9%は有罪になると言われていたほどです。

ですから、弁護士の協力のもと、実際の事件当時の状況を再現するVTRを撮り、あなたに犯行が不可能だったという証拠映像を作成することも考えらえれます。

同時に、検察側が所持していると思われる証拠物件の開示請求をし、供述調書の矛盾や改ざんがないかも精査します。

証拠の不備が見つかれば、被害女性の証言の信用性を崩すことにつながり、被疑者に有利な弁論ができることにつながるからです。

Q.日本の裁判は推定無罪じゃないの?

もちろん、基本的には推定無罪が原則ですが、痴漢事件に関してはこの限りではありません。本来は検察側に「犯人であることを」証明する責任があるのですが、痴漢事件においては「犯人ではない」証明をする責任が被告側に求められます。これは非常に難しい立証です。

そして、被害女性の証言だけで、問答無用で有罪になることがあるのです。

しかも、無罪を示す重要な証拠や被疑者の証言が調書に記録されていなかったり、科学捜査が無視されたりします。

痴漢冤罪事件が「男性軽視」「男性差別」と言われるゆえんです。

Q.裁判所が証拠を全部無視するなんて事あるの?

痴漢事件に限っては、裁判所が証拠を無視したり、検察が重要な証拠を「不調査」だと言い張って開示しなかったり、もしくは本来警察がするべき科学捜査をしなかったり、などずさんな対応もあるようです。

Q.痴漢冤罪の前に、まず痴漢事件をどうにかすべきじゃないか?

ごもっともです。痴漢冤罪ばかりを話題にすると、女性が痴漢を訴え辛くなるのでは?という意見もあります。

しかし罪もない一般男性が一生を台無しにされる状況が頻繁に起きることも放置できない問題です。

痴漢冤罪の防止は痴漢の防止ともつながっています。痴漢冤罪防止のために現実的で効果的な対策とは、車内防犯カメラを設置することだと言われています。

痴漢は「誰も気づいていないだろう」「わからないだろう」という状況で起こるものですから、常に自分の行動が監視されている状況を電車内で作り出せば、痴漢犯罪も痴漢冤罪も減らせるのではないでしょうか。

Q.お金目的で女性が嘘をついているか、私を取り押さえた男性こそ真犯人じゃないのか?

痴漢冤罪にあった場合、多くの人がそう思うことでしょう。

もちろん女性が示談金目的で、ときには男性と共謀して冤罪をでっちあげることもありますが、本当に批判するべきは、被疑者の言い分をろくに聞かず、その人は痴漢をしていないと告げに来てくれた目撃者を締め出したりする駅員の姿勢や、徹底的な審理をしない裁判所と、証拠を隠したり偽の調書を作り上げる検察とも言えるかもしれません。

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